表題番号:2019C-260 日付:2020/04/02
研究課題合金系表面超構造における2次元超伝導体の探索
研究者所属(当時) 資格 氏名
(代表者) 理工学術院 先進理工学部 講師 高山 あかり
(連携研究者) 早稲田大学 大学院生 辻川夕貴
研究成果概要
 本研究は、表面超構造における低次元超伝導の物性解明を目指す研究の基盤を形成するため、新たな2次元超構造を探索することを目的して研究を行った。ディラック電子をもつ炭素の二次元シートであるグラフェンにおいて、超伝導体であるPbを数原子層蒸着するとグラフェン上にアイランドが成長するが、STMおよび電気伝導測定の結果、Pbアイランドどうしが直接接触していなくても試料全体が超伝導を示すことを見出した。このことは、Pbアイランドからの近接効果によってグラフェン上を超伝導電流が流れていることを意味しており、この系が二次元超伝導の新たな研究舞台になることを提案した。