表題番号:2019C-249 日付:2020/04/09
研究課題化学反応に基づく油滴の内部対流を使った自走制御と水上物体搬送への適用
研究者所属(当時) 資格 氏名
(代表者) 理工学術院 先進理工学部 教授 澤田 秀之
研究成果概要

 界面活性剤を含んだ水溶液中で、油滴が自走する現象が知られている。電気などの外部エネルギーを必要としない化学反応に起因する自律的現象は、ミリ・マイクロスケールにおける物体移動法となり得る。本研究では、微細な形状記憶合金ワイヤを用いたアクチュエータを油滴の外骨格として与えることで、油滴の自走方向および速度をダイナミックに制御することを目的とした。本年度の研究により、外骨格による油滴の自律的変形は、マランゴニ対流発生の境界条件を変化させ、結果的に油滴の自走制御へ繋がることを示した。今後は、油滴の自走制御を、スタンドアローンで移動して注入まで行うドラッグデリバリーシステムの確立へと展開していく。