表題番号:2019C-226 日付:2020/03/19
研究課題電気化学デバイスの電極電解質界面の構造最適化
研究者所属(当時) 資格 氏名
(代表者) 理工学術院 創造理工学部 教授 中垣 隆雄
研究成果概要
固体酸化物形燃料電池(SOFC)の出力密度向上による原材料費の削減が望まれる.SOFCのアノードにおける反応は電子,酸化物イオン,燃料ガスがネットワークの断裂無く介在する有効な三相界面(TPB)のみで生じる.3DプリンタによりTPBの微細構造を作製し,有効なTPB密度増大による出力密度向上を目標とした.発電試験結果から拡散抵抗の増大により出力密度向上に至らなかったため,基板内空隙率30%を目標とし造孔剤添加量の調整により改善を図った.材料変更に伴う電解質層に発生した欠陥は基板脱脂温度を1100 ℃に変更することで抑制した.拡散抵抗低減が見込める空隙率を有し,3Dプリンティングによる微細構造を含む単セルの作製工程を確立した.