表題番号:2019C-220 日付:2019/11/05
研究課題鉄筋腐食の空間変動性を考慮したRC部材の構造性能評価
研究者所属(当時) 資格 氏名
(代表者) 理工学術院 創造理工学部 教授 秋山 充良
研究成果概要


 鉄筋コンクリート(RC)部材に生じる鉄筋腐食などの材料劣化は,場所ごとに腐食程度が大きく異なり,空間的に変動している.劣化RC部材の3D-X線撮影により得られる鉄筋腐食分布からその空間変動を確率・統計的に表現するためのパラメータを同定するとともに,鉄筋腐食の不均一な分布がRC部材の耐力や変形能に及ぼす影響を実験的・解析的に検討した.また,既存RC構造物から得られる数点の点検・検査結果からデータ同化手法を用いることで,RC構造物内に生じている鉄筋腐食量の空間的な変動を同定し,数値解析によりその耐力や変形能を算定した.これと残存供用期間に応じて求められる作用荷重との比較を行うことで,既存構造物の合理的な性能照査やライフサイクル解析が可能となった.