表題番号:2019C-177 日付:2020/11/13
研究課題境界層吸い込みによるエンジン性能低下を加味した抵抗低減効果に関する研究
研究者所属(当時) 資格 氏名
(代表者) 理工学術院 基幹理工学部 教授 佐藤 哲也
研究成果概要
境界層吸い込み(Boundary Layer Ingestion ; 以下BLI)とは、航空機の機体表面に発生する境界層をエンジンに吸い込ませることによって、機体の抵抗を減少させ、燃費の改善を達成するものである。一方、エンジン側では、速度・全圧ディストーションを有する境界層を吸い込むことにより、性能が低下する。本研究では、JAXAの共同研究として、BLIと非BLIの場合を模擬した翼型(模擬機体)で風洞実験を行い、抗力低減効果により約8%のファン必要動力の低減を確認した。また、境界層を吸い込んだファンについて数値計算を行い、BLIによる流れ場の変化を評価し、ファン性能の低下の原因を調査した。