表題番号:2019C-168 日付:2020/06/03
研究課題会話システムのプロトコルとアーキテクチャに関する研究
研究者所属(当時) 資格 氏名
(代表者) 理工学術院 基幹理工学部 教授 小林 哲則
研究成果概要
 提案する音声会話の4階層プロトコルのうち,ターンテイク層の機能の実現法を検討した。
 ターンテイク層では,リズムの良い会話の実現のために,文脈に応じてシステムが番をとるべきかとらざるべきか,とるとするならばどの程度の時間をおいてとるべきかを決定する。この問題の解決のために,ETCNN(Event-Timing Controllable Neural Network)とよぶ,イベントの出力タイミングを制御可能なニューラルネットワークを提案した。ETCNNは,出力タイミングが,ユーザ発話の韻律,ユーザなどに従って制御できるEnd-to-Endの枠組みである。この手法の適用によって,発話タイミングの推定誤差を従来手法に比べ平均約20%減じるとともに,格段に推定の外れ値を減ずることに成功した。