表題番号:2019C-163
日付:2020/03/29
研究課題差別化戦略とコストマネジメントとの関係の研究
研究者所属(当時) | 資格 | 氏名 | |
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(代表者) | 商学学術院 大学院経営管理研究科 | 教授 | 清水 信匡 |
- 研究成果概要
- 日本製品のコスト競争力を支えてきた開発設計段階のコストマネジメントである原価企画は、特定の市場セグメントに対して差別化された製品をお値打ちに提供するときに、効果を発していた。それに対して、コモディティ化した製品では、機能や性能や品質が同じ製品をいかに安く作るかが重要である。そのようなときに重要なのは量産効果である。たくさん売ることによる量産効果と、標準的な部品を大量に購入して、安く組み立てることが重要になる。そのようなことと、差別化を図りながらコストも考えるという原価企画の思想とは相互背反的な関係にある。要するに、差別化可能な製品に適合的なコストマネジメントをコモディティ製品に適用しようとしても、効果は発揮されないということであろう。