表題番号:2019C-158 日付:2020/06/03
研究課題公開株式会社におけるステークホルダー理論を巡る国際的動向と新たな展開
研究者所属(当時) 資格 氏名
(代表者) 商学学術院 商学部 教授 中村 信男
研究成果概要

 従来アメリカやわが国で会社法制の前提理解とされてきた、大規模公開性の株式会社の業務執行を担う取締役の法的責務が、株主価値の最大化にあるとする株主主権観は、経済社会の持続可能な発展・維持を国際的課題として確保する観点、企業価値創造に対する株主以外のステークホルダーの貢献を踏まえる観点から、法的に見直す必要がある。本研究は、こうした問題意識のもと、この面で先行するイギリス会社法・英法系諸国の会社法を比較法研究の対象とし、大規模公開性の株式会社の株主主権と株主以外のステークホルダーの位置づけ再定位し、新たな企業価値概念とそれを前提としたコーポレート・ガバナンスの規律の在り方を探った。