表題番号:2019C-133 日付:2020/04/08
研究課題Coxeter群の増大度とCoxeter元のスペクトル半径に関する研究
研究者所属(当時) 資格 氏名
(代表者) 教育・総合科学学術院 教育学部 教授 小森 洋平
研究成果概要

Coxeter(W,S)の生成系Sによる、群Wの母関数(増大度関数)の収束半径の逆数は増大度と呼ばれ、Sの元が鏡映として空間に離散的に作用する際、Wの基本領域である多面体が空間をタイル張りする拡がり方を表す量である。一方(W,S)から |S|-次元実アファイン空間に W-不変な2次形式Bが定義され、(W,S)の幾何学的実現と呼ばれるWから直交群O(V, B)への単射準同型が定まる。この時Coxeter元と呼ばれるWの元のスペクトル半径が、(W,S)の幾何学的実現から一意に決まる。今年度はZehrt及び梅本が調べたコンパクト4次元双曲Coxeterの増大度が、常に2Salem数になることを示した。