表題番号:2019C-130 日付:2020/04/06
研究課題ユーザー人間論・・・・世界認識の媒介項としての日用品の表象機能と社会的連関性
研究者所属(当時) 資格 氏名
(代表者) 教育・総合科学学術院 教育学部 教授 原 克
研究成果概要

本研究は世界認識の媒介項としての日用品の表象機能と社会的連関性の仮構性を表象文化論的に解明することを目指した。市民的想像力のうちわけても「近代的騒音現象」とのアフォーダンス的接触により意識的あるいは社会的無意識として形成されてゆく心象体験・身体表象をあぶりだす日用品に焦点をあてた。
所期の研究課題は「騒音表象とモダンライフ表象の批判的検証」であるが、およそ応用科学的かつ社会的概念としての「騒音」は上位概念であり、その論理構造・表象構造を総体性に於いて把握するためには承前的作業として個別の製品・道具・装置(電動サイレン・時鐘・時鐘・拍子木等)に特化して、それらと人間との各機能別な関係性をそれら装置が使用される社会的文脈に於いて研究分析する必要があった。その意味で本年度の「研究成果」は必然的に個別の製品等に特化した論考になった。