表題番号:2019C-128 日付:2020/05/11
研究課題隕石中の高輝発性元素存在に基づく太陽系初期の物質進化に関する研究
研究者所属(当時) 資格 氏名
(代表者) 教育・総合科学学術院 教育学部 教授 海老原 充
研究成果概要
内惑星領域の固体物質の生成の初期過程として元素の凝縮過程が考えられる。本研究ではこの凝縮過程で低い温度で気体から固体に移行する元素群である高揮発性元素に焦点を当て、始原的エコンドライトを対象に実験を行った。研究に用いた隕石はMAC 02675 (CBb)、 Asuka 881020, Asuka 881541, PAT 91546、PCA 91467 (以上CH)(カッコ内はグループ名)の5つの南極隕石である。中性子放射化分析、誘導結合(ICP)プラズマ質量分析、ICP原子発光分析の元素分析法を用い、それぞれの隕石の持つ元素組成上の特徴を明らかにした。その結果、各隕石とも、母天体形成後にその表層で起こった衝突によって気化した物質から凝縮により生成したものと解釈された。