表題番号:2019C-123 日付:2019/11/16
研究課題尿水アディポネクチン濃度測定による新規CKD分類指標の提案
研究者所属(当時) 資格 氏名
(代表者) 教育・総合科学学術院 教育学部 教授 伊藤 悦朗
研究成果概要

糖尿病などによる慢性腎臓病(CKD)の重症度は、現在は尿中アルブミン量と糸球体濾過量の両者で分類される。しかしながら、この指標では医師の診断結果との乖離が指摘されている。我々は、これまでに血中や尿中に含まれる極微量のタンパク質を超高感度で定量する方法を開発してきた。そして本研究では「アディポネクチン」に着目した。アディポネクチンは糖尿病になると血中で減少すると報告されている。しかし我々の実験結果では、糖尿病患者における血中アディポネクチンは実際にはそれほど大きな減少は認められず、一方で、尿中アディポネクチン濃度は、糖尿病によるCKDの重症度に比例して増加することが明らかとなった。