表題番号:2019C-117 日付:2020/10/31
研究課題歴史GISを活用した荘園制の成立と展開に関する研究
研究者所属(当時) 資格 氏名
(代表者) 教育・総合科学学術院 教育学部 教授 高木 徳郎
研究成果概要
 本研究は、歴史GISを活用して歴史的な古地図資料の読解を深め、それを日本中世の荘園制成立史の研究に役立てるための方法論の確立をめざす研究である。近年、GIS(地理情報システム)を活用した「歴史GIS」の研究が進展し始めているが、荘園研究の中では、それがどの程度有効かはまだ未知数と言える。
 そうした中で本研究は、明治期作製の地籍図を、GISを活用して荘園景観の復元に活かそうと試みた。対象とした荘園は東大寺領伊賀国鞆田荘で、明治25年作製の地籍図の画像を、空中写真および地形図の上に透過的に重ね合わせ「伊賀国鞆田荘地域地籍図復元図」を作製することができた。一方、作成の過程では従来的な荘園調査法による補足が不可欠であることも分かった。