表題番号:2019C-074
日付:2020/04/17
研究課題注意の分割を伴う気晴らしによる反すう思考の変化の検討
研究者所属(当時) | 資格 | 氏名 | |
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(代表者) | 文学学術院 文化構想学部 | 助教 | 石川 遥至 |
- 研究成果概要
うつの要因の一つである反すうは、不快な出来事について繰り返し考え続ける状態を指す。思考が反すう状態に陥る原因として、限られたネガティブな情報のみを処理し続けてしまう注意の視野の狭まりが挙げられる。そこで本研究は、不快な出来事を考えながら同時に気晴らしを行うことで注意視野の拡張を促す「注意分割気晴らし」が反すうの連続性に及ぼす効果を検討した。実験では、反すうを喚起した後に注意分割気晴らし、通常の気晴らし、反すうの継続、安静のいずれかを行ってもらい、その後に反すう思考がどれほど持続的に発生するかを測定した。この結果、注意分割気晴らしが反すう思考の持続を緩和することは示されなかった。