表題番号:2019C-067 日付:2020/06/02
研究課題『白黒』における会田誠-会田誠の初期作品について
研究者所属(当時) 資格 氏名
(代表者) 文学学術院 文化構想学部 助手 金長 隆子
研究成果概要
『白黒』とは、現代美術家の会田誠(1965- )が東京藝術大学在学時に仲間とともに制作した同人誌である。現存しているものを目にする機会がほとんどないために研究すること自体が難しかったが、報告者は当時発行された実物の『白黒』全号を調査し、資料をつくった。会田は絵画のみならず、写真やマンガ、映像、立体物を用いたインスタレーションなど様々な様式を使い表現を行う。様式、媒体や時代によりそって作品を制作するため、作風も多彩なものとなるが、そこにはつねに美術や社会の在り方への批評性が込められている。そのような、現在にもつづく会田の多岐にわたる表現方法の傾向が、『白黒』に発表された作品からも見出すことができた。