表題番号:2019C-051 日付:2020/11/16
研究課題慶滋保胤の仏教思想研究
研究者所属(当時) 資格 氏名
(代表者) 文学学術院 文化構想学部 教授 吉原 浩人
研究成果概要
 慶滋保胤(?~1002)は、平安時代中期を代表する文人貴族で、のち出家して寂心と称した。著書に、『日本往生極楽記』などがある。少年のころより浄土を希求し、康和元年(954)に初めて行われた勧学会の有力な結衆としても知られる。勧学会の結衆たちは、狂言綺語を止揚して讃仏乗の因に転ずるという白居易の思想に大きな影響を受けている。本研究では、慶滋保胤の師である菅原文時とその門下生(大江匡衡・紀斉名ら)の作品の訳註や研究を実施した。本研究はまだ途上にあるが、その中間成果を、主に中国で講演や集中講義の形で公開した。また「ミネルヴァ日本評伝選」の一冊として、『慶滋保胤』(仮題)を執筆中である。さらには、『慶滋保胤作品全註釈』(仮題)の完成を目指している。