表題番号:2019C-034 日付:2020/04/25
研究課題特殊詐欺をめぐる犯罪論上の諸問題に関する規範論的考察
研究者所属(当時) 資格 氏名
(代表者) 法学学術院 法学部 教授 高橋 則夫
研究成果概要
 特殊詐欺をめぐる犯罪論上の諸問題を検討した。特殊詐欺に関与する者の罪責については、近時、多くの裁判例において問題となり、重要な最高裁判例も登場した。特殊詐欺をめぐる問題は、犯罪論上、実行の着手時期、因果関係、不能犯、故意、共謀、承継的共犯などの総論的問題と詐欺罪の構造という各論的問題とが交錯しており、これらを総合的に研究した。
 とくに、詐欺罪の実行の着時期特については、最高裁も、近時の有力な見解も、早い段階で肯定しており、この点は問題であり、より深く考察した。