表題番号:2019C-024
日付:2022/11/09
研究課題司法的論点を伴う発話行為の語用論的分析
研究者所属(当時) | 資格 | 氏名 | |
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(代表者) | 法学学術院 法学部 | 教授 | 首藤 佐智子 |
- 研究成果概要
言語学語用論の発話行為論を「法と言語」という領域に適用する研究を行った。謝罪とヘイトスピーチに焦点をおき判例を中心にデータ収集を行った。謝罪に関してはその発話行為が論点になったものは見当たらず他のデータソースの必要性を痛感した。ヘイトスピーチに関しては判例で表出された発話を分析したが、受け手への否定的な内容ではあるが、これらに共通する明確な発話行為を明らかにすることは困難であった。例えば「侮辱する」という行為としてとらえることが不可能な発話であっても、ヘイトスピーチという現象は確認されていた。同現象を発話行為の枠組みで捉えることは同現象の把握には必ずしも結びつかないことを認識する結果となった。