表題番号:2019C-007
日付:2020/04/18
研究課題違憲審査制の比較研究-熟議過程の構成要素という視点から
研究者所属(当時) | 資格 | 氏名 | |
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(代表者) | 政治経済学術院 政治経済学部 | 教授 | 川岸 令和 |
- 研究成果概要
- 本研究は、討議され熟慮された意見が市民の間に広く共有され、それが共同の意思決定に活かされるようになる具体的方策の1つとして、多数派に依拠する政治過程を分節化し熟議を促進する仕組みである違憲審査制に注目する。現代の政治過程は、政党が重要な地位を占め、多かれ少なかれ数に依存する。裁判過程では、原告被告の二項対立という限界はあるが、手続的な枠組みによってより理を尽くした討議が中心となる。違憲審査は多数決主義的な政治過程で得られた結論を覆す効果を伴う。違憲審査権を有する最高裁判所は政治過程の中で政策の促進または拒否の役割を担うことになる。違憲審査の実態と適切な機能の条件を探求した。