表題番号:2018S-223 日付:2019/04/08
研究課題動学的環境における排出権取引制度の実証分析
研究者所属(当時) 資格 氏名
(代表者) 政治経済学術院 政治経済学部 准教授 遠山 祐太
研究成果概要

本研究は、排出権取引制度における動学的な規制デザインを考慮した、当該制度の経済評価のフレームワークを構築し、米国の二酸化硫黄取引制度(Acid Rain Program)の政策評価を行った。分析結果から、排出権の市場取引に付随する取引費用が大きく、当該制度の効率性が損なわれていることが判明した。また、排出権の持ち越し(バンキング制度)を禁止することで、排出権の市場取引はより活発になるものの、異時点間の費用平準化ができなくなることから、全体としては制度の効率性が低下することも判明した。本成果は国際カンファレンスや国内大学でのセミナーにおいて発表し、早稲田大学環境経済・経営研究所よりワーキングペーパーとして刊行された。