表題番号:2018S-218 日付:2019/04/08
研究課題日本の大学におけるティーチング・アシスタント(TA)育成プログラムの現状と課題
研究者所属(当時) 資格 氏名
(代表者) 大学総合研究センター 講師 蒋 妍
研究成果概要

本研究の目的は、文献研究や調査研究を通して日本の大学におけるTA育成プログラムの動向と課題を明らかにし、TA育成に示唆を与えることは目的とする。

具体的には、次の方法を採用した。①ウェブサイトで公表されているデータや資料、報告書などによる情報収集。②特徴ある事例について、担当者へのメール、電話取材及び現地調査による情報収集。③学会による情報収集。

調査によって、以下の結果が得られた。①大学によって、TAの定義や業務内容はかなり異なる。“TA”以外に、SAStudent Assistant)、LA(Learning Assistant), TF(Teaching Fellow)の用語も混在している。②国立大学ではTAを将来の大学教員と見なし、pre-FDという位置付けで育成している傾向が見られた。さらに、TA研修を大学院の正規の教育課程に組み込む大学も見られた。育成機関に関して、組織的に取り組むこと(大学の高等教育センター、学部や研究科)がメインになっているが、教員自身による育成ケースも見られた。④TA業務に伴う研修の義務化は望ましい反面、実施時期、予算編成などが課題である。