表題番号:2018S-074 日付:2019/04/02
研究課題心的要因の不確実性が意思決定に与える影響の理論的な分析―二属性効用関数によるアプローチ―
研究者所属(当時) 資格 氏名
(代表者) 商学学術院 商学部 准教授 尾崎 祐介
研究成果概要

本研究課題は(貨幣単位で測られた)消費水準と心的要因の水準の二属性によって効用が決定する二属性効用関数を考えて、心的要因の水準の不確実性が意思決定に与える影響を理論的に分析することを目的としている。心的要因の水準としては、健康状態、選択しなかった決定で実現する消費水準、他人の消費水準などが例として挙げられる。選択しなかった決定で実現する消費水準を心的要因の水準とした場合、後悔を表現する二属性効用関数となる。そして、心的要因の不確実性が原因で、よりリスク回避的な意思決定を行う条件を導出した。この結果は、ポートフォリオ選択の文脈では、リスク資産への投資を減少することを意味する。