表題番号:2018S-059 日付:2019/03/27
研究課題合成開口レーダを利用した低湿地における洪水被害抽出方法の検討
研究者所属(当時) 資格 氏名
(代表者) 教育・総合科学学術院 教育学部 講師 永井 裕人
研究成果概要
合成開口レーダ衛星は洪水被害把握で重要な情報収集手段となりうるが、低湿地帯では基準の水域分布が季節によって様々なため、被害域の推定結果が確定しないという問題がある。本研究では複数の災害前画像から平均的な水域分布を導出し、それに対してどの程度異なったレーダー反射を示すかを定量的に示す指標を考案し、その有効性を検証した。光学衛星画像の被災域を用いた検証の結果、統計的な有意差が被災域とそれ以外の領域の間に示された。これをもとにしたアルゴリズムであれば、普段から頻繁に水域が変動する低湿地帯において、従来より確実かつ迅速な洪水被害把握の実現につながるものと期待される。