表題番号:2018S-049 日付:2019/02/06
研究課題日本古代の渡来人に関する研究
研究者所属(当時) 資格 氏名
(代表者) 文学学術院 文学部 教授 田中 史生
研究成果概要
 本研究の目的は、古代の渡来人に関する研究を総体的・通史的に捉え直し、今日的課題に応えうる新たな渡来人論を、学界のみならず市民にも広く提起することである。 本研究が明らかにした主な点は以下のとおりである。
① 古代史の帰化人・渡来人研究は近代の国民国家史と結びついて発展した。
② 中華的な「帰化」は天智期に成立する。
③ 9世紀に中華の論理が非膨張型に転換し、「帰化」の意味も変質した。
 また本研究の成果は、2018年12月2日開催のシンポジウム「古代百済郡の成立と高麗郡」(主催:一般社団法人 高麗1300、日本高麗浪漫学会)や『渡来人と帰化人』(角川選書、2019年2月)において示した。これらにより、本研究は当初の目的を達成できた。