表題番号:2018K-435 日付:2019/01/19
研究課題意味づけ論を用いた高等学校数学における深い学びを促す学習課程モデルの研究
研究者所属(当時) 資格 氏名
(代表者) 本庄高等学院 教諭 成瀬 政光
研究成果概要
 本研究では高等学校数学科にて生徒の深い学びを促すための学習モデルの検討および実践を行った.特に本作業では学習過程の中に帰納的推論を組み込むことに着目した.本研究では,帰納的推論を促す活動を成瀬(2018)により提唱されたECJ法(事例収集型ジグソー法)に組み込み実施した.本作業での実践では,生徒の深い学びが促された様子が観察された.今後の課題は次の2点に集約される.1点目は帰納的推論による活動ののちにその蓋然性を高める活動や演繹的に証明する活動に向けて,生徒の動機づけがどのように関与しているのかを調査することである.2点目は帰納的推論をさせる際に生徒へどのような例を与えるかということである.認知心理学の「確証バイアス」や「正事例検証バイアス」などの概念を用いて検討を行いたい.