表題番号:2018K-416 日付:2019/04/08
研究課題外交使節の出入境経路と地域支配に関する研究
研究者所属(当時) 資格 氏名
(代表者) 高等学院 教諭 柿沼 亮介
研究成果概要

 本研究では、対外交流の最前線となっている地域においては、王権が外交権を掌握する以前からそれぞれの地域において対外交流を担ってきた勢力が、律令国家の成立以後も一定の影響力を持ち続け、国家による地域支配のあり方もそうした勢力への対応によって規定されるとの仮説の下、外交使節の出入境経路に注目し、地域支配と国家による外交のあり方について検討した。

 特に北陸に注目し、8世紀後半に突如として日本側が渤海に対して北路(日本海ルート)禁止を通達し、筑紫ルートを利用することを要求したことについて、藤原仲麻呂の影響や、新羅中心の対外政策に回帰したことなどとの関係性について検証した。