表題番号:2018K-377 日付:2020/02/19
研究課題トム・マーフィーの演劇に見られる音楽/音楽性
研究者所属(当時) 資格 氏名
(代表者) 国際学術院 国際教養学部 教授 三神 弘子
研究成果概要

劇作家トム・マーフィーは、2000年に初演された『ハウス』を、過去の作品群を総括した作品であると見なしている。劇作『ハウス』では、音の鳴らないグラモフォンが重要なメタファーとして位置づけられる一方で、具体的な音、歌、音楽があふれている。本研究では、 (1)マーフィーの言葉が紡ぐ象徴的な「音楽性」と、(2) 舞台上で歌われる多岐にわたるジャンルの歌(アイルランドの伝統音楽、ポピュラーソング、賛美歌、オペラなど)、BGMとして演奏される音楽が、作品全体のなかでいかに機能しているかという点から見た「音楽性」という二つの方向から、『ハウス』のみならず、マーフィーの劇作品全体に見られる音楽性を検討した。