表題番号:2018K-349 日付:2019/04/04
研究課題変異膜タンパク質の品質管理制御による革新的創薬スクリーニングシステムの構築
研究者所属(当時) 資格 氏名
(代表者) 人間科学学術院 人間科学部 教授 原 太一
研究成果概要

 細胞内のタンパク質品質管理機構の異常はさまざまな疾患と関連しており、その分子機構の解明が重要な課題となっている。申請者らは、ゴルジ体に異常膜タンパク質を認識する新たな品質管理システムが存在することを発見し、その分子選別装置として機能するRer1を同定した。そこでRer1の生理的役割を解析するために、大脳特的Rer1欠損マウスを作製し、Rer1が高次脳機能に重要な役割を果たすことを明らかにした。さらに、その分子メカニズムとして、Rer1がγ-セクレターゼ複合体の成熟化に機能しており、Rer1を欠損すると未成熟のγ-セクレターゼ複合体がリソソームに輸送され分解されることを明らかにした。また、その作用機構を利用した変異膜タンパク質の細胞内蓄積を緩和するシーズのスクリーニングを行った。