表題番号:2018K-271 日付:2019/04/09
研究課題高活性面不斉テルピリジン高分子触媒の設計と不斉反応への応用
研究者所属(当時) 資格 氏名
(代表者) 理工学術院 先進理工学部 教授 鹿又 宣弘
研究成果概要
我々は市販のMerrifield樹脂に対して面不斉テルピリジンを固定化することで,表面のみに均一な状態で配位部位を有する高分子テルピリジンの合成と不斉反応への応用を目的として研究を行った.低分子面不斉テルピリジンに対し4’位選択的にボロン酸エステルを導入し,鈴木宮浦カップリングによりリンカーを導入後Merrifield樹脂に固定化し,所望の高分子テルピリジン配位子を合成した.この高分子配位子を用いて銅触媒存在下,ジアゾ酢酸エチルとスチレンによる不斉シクロプロパン化を行ったところ,6:4のジアステレオ選択性でtrans-シクロプロパン誘導体が得られ,触媒として10回程度のTONを示すことが明らかとなった.