表題番号:2018K-260 日付:2019/04/06
研究課題3体核力の不定性を考慮した有限温度核物質状態方程式の構築と原始中性子星への適用
研究者所属(当時) 資格 氏名
(代表者) 理工学術院 先進理工学部 教授 鷹野 正利
(連携研究者) 先進理工学部 学部4年生 坪田祥一
(連携研究者) 先進理工学部 学部4年生 矢野貴士
研究成果概要

現実的核力から出発して有限温度核物質状態方程式を求め、3体核力の不定性が原始中性子星構造へ与える影響を調べることを最終目的とし、そこで用いる変分法の精度向上を目指し、それを液体ヘリウム3に適用する研究を行った。まず3次元液体ヘリウム3に対しては、粒子間相関の一部を予め一粒子励起エネルギーとして取り入れる改良を試みた。そして特に液体ヘリウム4において若干の改善が見られた。さらに2次元ヘリウム3系の極低温液化問題がスピン三重項相関と関連することを検証するため、スピン偏極した有限温度3次元液体ヘリウム3系に対する変分計算を行い、スピン偏極した方が安定となる場合が生じる可能性が示された。