表題番号:2018K-194 日付:2019/04/26
研究課題ガラス長繊維強化熱可塑性ペレットを用いた射出成形材の衝撃引張特性評価
研究者所属(当時) 資格 氏名
(代表者) 理工学術院 基幹理工学部 教授 川田 宏之
研究成果概要

 本研究では、強化繊維の細線化とひずみ速度の増加に伴うガラス繊維/ポリアミド(GF/PA)の強度向上のメカニズムの調査のためGF/PAの短繊維引抜き試験,低ひずみ域速度域における引張特性評価,および不連続繊維強化材の強度予想モデルであるKelly-Tysonモデルを拡張し強化繊維の配向性を考慮したモデル式による強度予測を実施した.供試体には平均繊維径の異なる3種類の強化繊維からなるLFTペレットより作成した射出成型材を使用した.

 その結果,界面せん断強度強化繊維と引張強度のひずみ速度依存性,強化繊維の繊維径とGF/PA引張強度の逆相関性が確認された.また,強度予測により強化繊維の強度が繊維径に依らず一定とした場合にはGF/PAの引張強度は繊維径に依らずほぼ一定となることが明らかとなり,繊維径の違いによるGF/PA引張強度への影響は,強化繊維の特性による寄与が支配的であると示唆された.