表題番号:2018K-189 日付:2019/02/07
研究課題FPGAデバイスに侵入したハードウェアトロイ検知技術の構築
研究者所属(当時) 資格 氏名
(代表者) 理工学術院 基幹理工学部 教授 戸川 望
研究成果概要
 一般に,集積回路の設計・製造工程は,設計や製造コストを削減するため積極的に外注を利用しているのが現状である.すなわち設計・製造プロセスにおいて,悪意ある設計・製造者が存在した場合,IoT機器に原理的に設計者の意図しない不正な回路部品(ハードウェアトロイと呼ばれる)の侵入の危険性がある.本研究は,FPGAデバイス(書き換え可能な回路デバイス)などの集積回路を対象に,ハードウェアトロイ回路を発見することを目的とする.本研究では,まずFPGAを含む集積回路デバイス中において,ハードウェアトロイの特徴について考察を進めた.その結果,ハードウェアトロイは,(1) 局所的に高いファンイン(入力線数)を持つ,(2) 外部入力に近い位置にある等の性質があることを見出した.これらの知見のもと,ハードウェアトロイを「学習」ならびに学習させて識別器をもとに,未知集積回路に対して,ハードウェアトロイの識別に成功した.