表題番号:2018K-135
日付:2019/03/26
研究課題歴史学と記憶に関する実践的研究-スターリン時代を生きた個人の記憶と展示
研究者所属(当時) | 資格 | 氏名 | |
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(代表者) | 教育・総合科学学術院 教育学部 | 教授 | 小森 宏美 |
- 研究成果概要
- 本研究は、博物館展示という歴史表象の一つを扱うことで、歴史と社会の関わりを実践的に検討することを目的としたものである。具体的には、オスロのホロコースト・マイノリティ研究センターとの協力の下、同センターが世界各地で展示を行っている「グラーグ:祖父が語らなかったこと」の展示を、学生らとの共同作業を通じて、早稲田大学の施設で実現するという方法をとった。「グラーグ」はスターリン時代のソ連に存在した強制収容施設であり、そこでは、無実の罪で多くのソ連人や外国人が、非人道的環境の中で重労働を強制された。本展示は、ヘルムート・ヴァイスという個人の人生から、当時のソ連を理解しようというものである。本研究の目的が、学生との共同作業であることから、カタログの翻訳は学生に第一次的作業を依頼し、その推敲・校正を通じて、ソ連に対する理解を深めた。展示は、会場等の都合から、2019年10月に行う予定である。