表題番号:2018K-123 日付:2019/03/31
研究課題古代日本語述語体系の動態的把握-過去・完了とその周辺概念の再検討を中心に-
研究者所属(当時) 資格 氏名
(代表者) 教育・総合科学学術院 教育学部 教授 仁科 明
研究成果概要
 本研究では、筆者自身の上代の日本語の述語形式体系理解の検証を目的としつつ、1)過去・完了にかわる述語形式の基礎調査と、2)その述語組織全体への位置付けの考察、そして、3)上代の希望表現形式の検討を行った。
 1)2)についてはいまだ成果を纏められず、今後の展開を待たねばならないが、十分な基礎調査が行えた。3)については、中心的な論点(未然形に関わる述語形式があらわす希望表現)について未だ不十分な点を残すが、その一部(上代の広義希望表現「もが」「てしか」の理解と位置付け)を論文化して成果を公表できた(「もが」「てしか」の論文には2)に関する考察も活かされている)。