表題番号:2018K-120 日付:2019/03/28
研究課題平安・鎌倉散文作品に関する研究
研究者所属(当時) 資格 氏名
(代表者) 教育・総合科学学術院 教育学部 教授 新美 哲彦
研究成果概要

前田家本『枕草子』と中世王朝物語を中心に研究を行った。

『枕草子』諸本は三巻本、能因本、前田家本、堺本の四系統に分類されており、前田家本『枕草子』は鎌倉期において熱心な編集作業をしている点、興味深い。本研究では、前田家本の注釈書作成を目的とする。本年の作業としては、前田家本『枕草子』の書誌調査を行った。

中世王朝物語は、個々の作品についての基礎研究が積み重ねられている段階で、これらの成立過程や成立圏が判明してくることで、当時の歌壇や『源氏物語』享受圏との重なりも見えてこよう。中世王朝物語については、『我が身にたどる姫君』や『恋路ゆかしき大将』についての調査を進め、論文化に手を付けた。