表題番号:2018K-104 日付:2019/03/31
研究課題1848~1871年のドイツとオーストリアにおける革命家集団に関する研究
研究者所属(当時) 資格 氏名
(代表者) 文学学術院 文学部 教授 小原 淳
研究成果概要
 本研究は、1848/49年革命に関与したオーストリアとドイツの革命家たちが、革命の敗北(1849)からドイツ帝国創設(1871)に至るまでの時期に、いかなる生活状況のなかで、いかなる政治的・社会的活動を実践し、いかなるネットワークを構築したのかを調査し、革命の理念や政治文化がどのように、どの程度までその後の時代に継承されたのかを検討した。
 定説的理解では、革命の敗北後に関与者の多くが弾圧を生き延び、1860年代以降に社会の様々な分野で活動を再開したことの意味が軽視されがちである。本研究は、こうした研究史上の問題を克服し、近代ヨーロッパ史研究に新たな視角を呈示することを試みた。