表題番号:2018K-096
日付:2018/12/19
研究課題南イタリアのバシリカ式聖堂壁画における新旧約図像の対比プログラム
研究者所属(当時) | 資格 | 氏名 | |
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(代表者) | 文学学術院 文学部 | 教授 | 益田 朋幸 |
- 研究成果概要
調査の中心となったのは、トゥルシ近郊Santa Maria di Anglona修道院である。しかし重要な比較対象であるカプア近郊Sant'Angelo in Formis修道院は大規模な修復工事中で、敷地に立ち入ることができなかった。パレルモ(シチリア)のCappella PalatinaとローマのSan Giovanni a Porta Latinaに関しては、過去の調査写真を用いて比較研究を進めた。
創世記サイクルについては、教父説教等における予型論的解釈を検討した。「楽園追放」のエヴァの労働(糸紡ぎ)が聖母マリアの「受胎告知」の予型とされる、あるいは「アブラハムによるイサクの犠牲」がキリスト受難を予型する、といった個々のパターンを抽出することは可能であるが、創世記の流れを、新約の物語的な流れとどう対応させるか、という難題が残る。