表題番号:2018K-093 日付:2019/03/29
研究課題現代ドイツ小説に現れる「ジャンクスペース」というトポス
研究者所属(当時) 資格 氏名
(代表者) 文学学術院 文学部 教授 山本 浩司
研究成果概要
建築家コールハースがモダニズム建築の構築性に対して現代建築の特徴として提唱した「ジャンクスペース」概念の同時代文学への適応可能性を検証した。特に、K・レッグラの作品を手掛かりとし、空港や見本市会場など、グローバルな脱工業化社会に典型的な空間が対話を原理とする演劇にとってもつ破壊的な意味を考えた。その結果、ミメーシスの意味でそうした現代空間が取り上げるばかりか、ブリコラージュなど文学的な手法への空間特徴の応用も認められることが明らかになった。日本独文学会文化ゼミナールでの口頭発表と論集「住むことと途上にあること」(いずれも独文)への寄稿が本研究の成果である。