表題番号:2018K-085 日付:2019/02/04
研究課題高度技術社会にみる科学観・人間観に関する社会学的研究
研究者所属(当時) 資格 氏名
(代表者) 文学学術院 文学部 教授 土屋 淳二
研究成果概要
本研究では,近代科学思想のアンチ・テーゼたる脱人間中心主義的(post-anthropocentric)科学観」が,「持続可能な社会の実現」という科学政策の基本課題を理念的に支える共生思想のパラダイム構成に寄与する点を検証し,そして今日の先端科学技術の研究着想・開発・応用プロセスと社会的受容パターンに対し及ぼすその文化的影響のメカニズムを実証的に解明するため,社会構築主義的な視座から歴史社会的文脈の発達段階に注意を照射し,科学思想や技術文化を異にする文化圏を対象とした比較事例調査を実施する.先端科学が人間概念の存在論的構成要件を不断に再考させ,異なるコンテクストで形成される科学観(技術文化)が新しい技術導入への社会的反応パターン(受容/拒否,信頼/警戒)を左右することを検証した.