表題番号:2018K-081 日付:2019/03/12
研究課題漢字熟語の形態素処理と漢字の形態-意味対応の一貫性
研究者所属(当時) 資格 氏名
(代表者) 文学学術院 文学部 教授 日野 泰志
研究成果概要
 漢字熟語を読む際に、個々の形態素レベルの表象の活性化プロセスと、形態素レベルの表象を語全体レベルの表象に統合するプロセスとが介在するのかという問題を検討するために漢字三字熟語ペアを用いた語彙判断実験を行った。漢字三字熟語を読む際に、個々の漢字に対応する形態素レベルの表象が活性化されるなら、漢字三字熟語ペアが同じ先頭漢字を共有する場合に有意なプライミング効果が期待される。また、形態素レベルの表象を語全体レベルの表象に統合するプロセスが介在するなら、同じ形態素構造を共有する漢字三字熟語ペアには有意な関係プライミング効果が期待される。実験データは、これらの予測に一致するものであった。