表題番号:2018K-074 日付:2019/04/06
研究課題変声期の社会学的研究
研究者所属(当時) 資格 氏名
(代表者) 文学学術院 文化構想学部 講師 森山 至貴
研究成果概要
大別して2つの研究をおこなった。
(1)変声「期」という諸外国にはない「期」を付加した日本独特の言葉遣いがどのように生まれたかに関して、明治期の教育雑誌を調査した。

(2)変声期の男子学生にどのような教育を施すか(あるいは施さないか)について、戦後の雑誌『教育音楽』における記述を通時的に調査した。結果、(a)身体の発達を考慮し、「変声期」の男子は「歌ってはいけない」という規範が現在では「積極的に歌うべき」へと変化している、(b)男らしさ規範によって男子は歌を歌わない、という想定は、現在では変声後の「男らしい」声を目標として男子を歌わせていくという積極的な介入へと転換している、ことがわかった。