表題番号:2018K-044 日付:2019/03/30
研究課題地域人権裁判所における責任追及指向性-欧州・米州・アフリカの比較研究
研究者所属(当時) 資格 氏名
(代表者) 法学学術院 大学院法務研究科 教授 古谷 修一
研究成果概要
 本研究は、現代国際法における責任追及指向性の特徴を地域人権裁判所の動向を比較検討しながら析出し、それが持つ課題を明らかにした。とりわけ、アフリカ連合が国際的な刑事管轄司法を一部門として包含するアフリカ司法人権裁判所を新たに設置したことに着目し、国際刑事裁判所(ICC)との関係において、ICCを否定しながら地域に限定した責任追及メカニズムを構築しようとする試みの背景で、相互補完的なメカニズムに向かう可能性があることを明らかにした。加えて、「加害者-被害者」という関係性の強調が一方で刑事的処罰、他方で被害者賠償という発想を呼び起こしている点に着目し、この関係性について比較検討を行った。