表題番号:2018K-020 日付:2019/04/07
研究課題マスメディアのニュース生産過程における誤報発生の要因と誤報対策の研究
研究者所属(当時) 資格 氏名
(代表者) 政治経済学術院 大学院政治学研究科 教授 瀬川 至朗
研究成果概要
課題を「沖縄をめぐる偽情報・誤情報の実情と、その対応策としてのファクトチェックの取り組み」に変更して研究に取り組んだ。
沖縄をめぐる偽情報と誤情報の実情を把握するため、沖縄の地元紙である琉球新報と沖縄タイムス両社の編集局長にインタビューを実施した(20189月実施)。その結果、以下の説明するような特徴が明らかになった。

2000年代半ばから、米軍普天間飛行場や米海兵隊について「事実と異なる言説」が登場していた。その頃は単なる誤解や知識不足から来る誤情報と考えられた。②2016年頃から「事実と異なる言説」に悪意が感じられるようになった。誤解というよりも意図的な中傷(デマやフェイク)が感じられるようになった。誤情報から偽情報へと情報の質が変化した。③沖縄に関する偽情報・誤情報を信じやすいのは沖縄以外に人と、沖縄の若者である。沖縄の若者は、新聞をあまり読まず、ネットで情報を得るため、ネットで拡散しやすい偽情報・誤情報に接しやすく、信じやすいと考えられる。