表題番号:2018B-343 日付:2019/04/01
研究課題韓国甕器(オンギ)の醸造・発酵に必要な通気量に関する考古学的研究
研究者所属(当時) 資格 氏名
(代表者) 本庄高等学院 教諭 佐々木 幹雄
(連携研究者) 本庄高等学院 教諭 新井 宏嘉
研究成果概要

韓国の発酵、醸造容器である甕の通気量を地質学分野で構成粒子のモード分析に用いるポイントカウント法により計った。0.5mm間隔で500ポイントをカウントし、石英、長石(斜長石およびカリ長石)、不透明鉱物、その他の粒子、気泡、基質(20μm以下)の6種の割合を計った。気泡を通気の空隙と考え、その割合を調べた。分析に用いた資料①は全南務安の田土をそのまま使用したもの、同②は業者が調合した甕器用の粘土、資料③は済州島の山土をそのまま使用したものである。その結果、今日一般に韓国で使われている甕器の気泡=通気性は1.0%前後から2%前後であることが知られた。ついで、各資料の気泡の大きさをアスペクト比と幾何平均で求めると、資料①が一番大きく、次いで③、資料②は極端に気泡の大きさが気泡の沖小さいことが知られた。なおこの研究は特定課題基礎助成研究(2018K-431)と合わせて行ったものである。