表題番号:2018B-257 日付:2019/04/07
研究課題近世の葬具に関する考古学的研究
研究者所属(当時) 資格 氏名
(代表者) 人間科学学術院 人間科学部 教授 谷川 章雄
研究成果概要
本研究は、近世の寺院・墓地などの遺跡から出土した葬具の考古学的研究である。近世都市江戸の寺院・墓地などの主要な遺跡出土の葬具を集成した。これは、A. 枕飾り、B. 納棺、C. 葬列、D. 埋葬. E. 供養という一連の葬送儀礼において用いられたものであり、近世都市江戸の葬送儀礼の復元を行うことが可能であるという見通しを得た。また、狛江市泉龍寺の位牌の調査データを整理した。位牌型式の変遷は、①16世紀末から18世紀中葉の雲形位牌が主体を占める時期、②18世紀後葉から江戸時代の終わり頃までの札形位牌が増加しつつ、雲形位牌、廟所形位牌が併存する時期、③明治時代以降の札形位牌が主体となる時期に区分できることがわかった。