表題番号:2018B-256 日付:2019/03/25
研究課題重要文化的景観選定地域の持つ二面性に配慮した災害復旧時に必要な対応に関する研 究
研究者所属(当時) 資格 氏名
(代表者) 社会科学総合学術院 社会科学部 准教授 落合 基継
研究成果概要
重要文化的景観「通潤用水と白糸台地の棚田景観」の要素のひとつである通潤橋は、国の重要文化財でありかつ現役の水路橋である。また白糸台地上の農地や水路も重要文化的景観の要素であり現役の農業施設である。2016年の熊本地震や豪雨被害からの復旧作業では、通潤橋は“文化財”として橋や水路の修復を十分な時間をかけて実施している。一方、白糸台地上の農地や水路は“農業施設”として早期的・経済的な工法による復旧を実施している。白糸台地上の農地や水路も文化財の要素ではあるが、早期に復旧をしないと農業者のあきらめから農業をする人がいなくなってしまうことなど、文化財としての復旧対応が難しかったことが明らかになった。