表題番号:2018B-255 日付:2019/01/31
研究課題「アート」の理論と実践に関する人類学的研究ー芸能の美学化への視点から
研究者所属(当時) 資格 氏名
(代表者) 社会科学総合学術院 社会科学部 教授 小長谷 英代
研究成果概要

本研究は、文化人類学における「アート」の概念と研究の位置を批判的に考察し、アートへの理論的•実践的視座を開いていくことを目的とする。特に20世紀前半まで、「プリミティヴ•アート」や「フォーク•アート」の概念の下、非西欧の伝統的社会に位置づけられてきた文化人類学的アートの意味を、西欧の「アート」とその美学的思考との関係性に問い直し、「アート」を成す階層的構造とその概念化における文化人類学的研究の関わりを考察した。また、今日のフェスティヴァルにおける「芸能」の美学化に焦点をあてながら、アートを実践的に検証することによって、文化人類学における新たなアートへの問題意識とアプローチの可能性を探った。