表題番号:2018B-244 日付:2019/04/15
研究課題産業民主主義と政治民主主義の相乗的連関の比較研究:20世紀中ばの日米を事例に
研究者所属(当時) 資格 氏名
(代表者) 社会科学総合学術院 社会科学部 教授 篠田 徹
研究成果概要

本研究は、産業民主主義と政治民主主義の相乗的連関を、二十世紀半ばの日米の歴史的経験を比較検討することを通じて考察する。本年はその準備作業を行い、以下の点の重要性を確認した。第一に当該研究で主な対象とする米国のニューディール体制と日本の戦後民主主義体制を、産業民主主義と政治民主主義の相乗的連関の好事例として再検討する意義である。第二に第一の文脈において、米国と日本の第一次大戦後の労使関係の発展を見直す必要性である。第三に、当該の時代における両国の労働組合と政党をめぐる制度史、組織史、運動史を、産業民主主義と政治民主主義の連関という視点から再編統合すべきことである。第四に、こうした民主主義の発展を考察する場合、民主主義的実践の日常的な遂行に必要な人材育成と環境形成への注目は欠かせない。以上である。