表題番号:2018B-186 日付:2019/03/13
研究課題オンチップ心筋細胞ネットワーク計測系を用いた拍動同期現象の集団効果の解明
研究者所属(当時) 資格 氏名
(代表者) 理工学術院 先進理工学部 教授 安田 賢二
研究成果概要

本課題研究では、まず心筋細胞が集団化した時の「集団としての拍動状態」を、この集団を構成する各細胞の振る舞い、協同性や互いの興奮伝導などの状態と比較して「集団の表現型」が創り出される原理の解明を目指した。まず孤立培養したマウス初代心筋細胞、ヒトiPS細胞由来心筋細胞、ヒトES細胞由来心筋細胞の各細胞の拍動周期と拍動の安定性の分布と、これらの細胞が集団(クラスター)となった時の拍動の特性を比較し、細胞集団(クラスター)の拍動周期は、最も早い孤立心筋細胞の拍動周期より遅くなり、また、拍動周期の安定性は改善した。これは従来、基盤と考えられていたOverdrive Suppression仮説に反するものであり新規の発見であった。