表題番号:2018B-171 日付:2019/04/09
研究課題精密な構造制御に基づくシリカ系自己修復材料の創製
研究者所属(当時) 資格 氏名
(代表者) 理工学術院 先進理工学部 教授 下嶋 敦
研究成果概要
 自己修復機能材料は、長寿命、メンテナンスフリー、高信頼性などの観点から注目されている。最近我々は、シロキサン(Si-O-Si)骨格からなるシリカ層とカチオン性界面活性剤の二分子層が交互に積層したラメラ薄膜が、高湿条件下で膨潤し、微小なクラックを修復する能力を有することを報告した。本研究では、シロキサン骨格中に有機成分を分子レベルで組み込むことで薄膜の柔軟性を向上させ、それによるクラック修復能力の向上について検討した。シリカ層中にSi-C2H4-Si基を導入することで、従来のラメラ薄膜では修復できない比較的大きなクラックが、比較的低湿度(70% RH)でも修復可能であることが明らかとなった。